在宅勤務はなくならないで!共働き・子育て世代が語るリモートワークの価値
はじめに
在宅勤務やリモートワークは、コロナ禍を機に急速に広がりました。しかし最近では、大手企業の一部で「リモートワークの廃止」や「出社回帰」の動きが見られます。
例えば、LINEヤフーは2025年4月より“フルリモート”制度を見直し、全社員に月1回以上の出社を義務付けました。これは、コミュニケーションの質を高め、プロダクト開発の体制を強化する狙いがあるとされています。
また、ガートナージャパンの調査によると、2025年4月時点で「リモートワークをまったく実施していない」企業は22.6%に達しており、コロナ期に比べて約10ポイント増加しているようです。
一方で、私のような共働き・子育て世代にとっては、在宅勤務の恩恵は生活を支える大きな要素です。通勤時間の節約、子どもの急な体調変化への対応、副業時間の確保など、在宅勤務だからこそ可能だったことがたくさんあります。
本記事では、「共働き・子育て世代がなぜ在宅勤務を必要としているのか」を、一個人の体験を交えながらお伝えしていきます。
在宅勤務がもたらす3つの大きな価値
1. 通勤時間の削減=家族時間の確保
都市部では、電車やバスでの通勤時間は、往復で1〜2時間になることも珍しくありません。僕自身も、転職して在宅勤務になるまでは都市部に住んでいたこともあり、毎日の通勤時間は避けることができませんでした。
ただ、その時間がなくなるだけで、朝は子どもの朝食や準備を手伝え、夜は一緒にお風呂に入る時間を作れるようになりました。
「あと10分一緒にいられる」──その積み重ねは、子どもの成長を間近で見守る上で大きな意味があります。
2. 子どもの急な体調不良にも対応できる
保育園に通う1歳児は、どうしても風邪や体調不良が多いものです。出社勤務だと「呼び出しがあったらどうしよう」と常に不安ですが、在宅勤務ならすぐに駆けつけられます。
実際に、子どもが急に熱を出して早退したときも、自宅で看病しながら最低限の業務は対応できたことが何度もありました。職場への迷惑を最小限に抑えつつ、子どもに寄り添える安心感は大きいです。
3. 副業・自己研鑽の時間を生み出せる
私は在宅勤務のメリットを活かして、夜はブログ執筆や動画編集など副業の時間を持っています。子どもを寝かしつけた後に作業をスタートし、1日2時間程度を確保。これも通勤がないからこそできることです。
在宅勤務は単に「働きやすい」だけでなく、将来に向けたスキルアップやキャリアの選択肢を広げるきっかけにもなっています。
リモートワーク廃止の流れに思うこと
企業側には「コミュニケーション不足」や「業務効率の低下」といった懸念があるのも理解できます。しかし、それを理由に一律でリモートワークを制限するのは、家庭環境が多様化する現代社会の実情にそぐわないと感じます。
特に共働き・子育て世代にとって、在宅勤務は単なる「働き方の選択肢」ではなく、生活の基盤を支える仕組みそのものです。
まとめ:在宅勤務は「働き方改革」の一部として残してほしい
在宅勤務は、子育てと仕事を両立したい世代にとって、これ以上ない強力なサポートです。
- 通勤時間を削減し、家族との時間を確保できる
- 子どもの体調不良にも柔軟に対応できる
- 副業や学習など将来のための時間を生み出せる
もちろん、すべての業種に適用できるわけではありません。しかし、柔軟に選べる制度として残すことが、これからの社会には不可欠だと思います。
リモートワークを「なくすか残すか」ではなく、どう活かすか──。企業にも働く個人にも、その問いが突きつけられているのではないでしょうか。
